カント生誕300年

2024 年度カント生誕 300 年記念大会(終了しました)

2024 年度大会の2日目に、研究フォーラム「カントと 21 世紀の平和論」を開催します。

研究フォーラム「カントと 21 世紀の平和論」趣意書

2018 年 11 月、日本カント協会に、篤志家(宮前カヅ様)から遺産の一部のご寄付がありました。世界平和の研究に役立ててもらいたいというご遺志によるものでした。日本カント協会委員会では、この高邁なご遺志に沿ってご寄付を役立てる方途を検討し、その一つとして、世界平和の哲学を主題とする研究フォーラム「カントと 21 世紀の平和論」を、イマヌエル・カントの生誕 300 年記念行事の一環として、実施することを決定しました。

カントの平和の哲学と聞いてまず思い起こされるのは『永遠平和のために』でしょう。当研究集会では、もちろん、この作品を中心とするカントの平和論そのものも研究の対象としますが、それに限定せず、カント哲学の視座から、広い意味で世界平和に関わる事柄(人権、人の尊厳、民主主義、差別、植民地主義、グローバル化、地球環境など)をも取り上げます。また、哲学のみならず平和研究に関わる他の学術分野の研究者、研究者に限らず世界平和に関わる仕事に携わる人々にも、参加を要請する予定です。研究集会で発表された研究成果は、一冊の書物にまとめて公刊し、広く世間に伝える予定です。

ご寄付の活かし方を検討している間にも、ロシアによるウクライナへの侵攻をはじめとして、世界平和を揺るがす出来事が立て続けに起こっています。世界平和を実現するためには、まず国際社会と市民社会が具体的な行動を起こさなければならないことは、言うまでもありません。その行動を動機づけ推進するために、世界平和に関する基礎的な学術研究は貢献しうるし、貢献すべきです。ご遺志もそれに期待するものと受け止められます。

なお、ご遺志に報いる事業はこの研究集会とその成果出版に留まるものではありません。それと前後して、世界平和に関する学びの場を提供する計画があることを申し添えます。

研究フォーラム「カントと 21 世紀の平和論」発表・論文公募要領(応募期間は終了しました)

日本カント協会では 2024 年度のカント生誕 300 年記念大会の二日目として、研究フォーラム「カントと 21 世紀の永遠平和論」を開催します。この研究集会は一般研究発表とシンポジウムで構成されますが、その成果をできるだけ広く記念論文集としてまとめ、公刊する予定です。その一般研究発表を以下の要領で公募します。なお、研究集会の趣旨については「『カントと 21 世紀の平和論』趣意書」をご覧ください。

(1)投稿論文の長さ

日本語論文の場合はWORD の機能「文字カウント」を用いて「文字数(スペースを含める)」の表示によって字数を数える。英独語論文の場合は同機能を用いて「単語数」の表示によって語数を数える。

(2)様式:論文は原則として WORD 形式の書式による電子原稿とし、日本カント協会事務局宛の電子メールに添付ファイルで送付のこと。

Virtual Kant Congress with a Cosmopolitan Purpose(VKC)への参加について

この度、チグネル教授(プリンストン大学)らが中心となって企画したVKC(オンライン・カントコングレス)に日本カント協会も参加することになりました。この企画は、カント生誕300年の2024年の3月から12月にかけて、連続して世界各国のカント協会・カント研究会がオンラインで研究発表会を開催するというものです。ここに連絡します報知に記されたURLを介して、必要な手続きをすることで、この企画を視聴できます。詳細はVKCのHPをご覧ください

日本カント協会の担当回は以下のとおりです。

「ワークショップ〈カントの永遠平和論と現代〉」のご案内(終了しました)

日本カント協会委員会では、イマヌエル・カントの生誕300年記念行事の一環として、平和の哲学を主題とする「研究フォーラム〈カントと21世紀の平和論〉」を開催する予定です(11月10日、東北大学)。それに先立ち、関連する公開行事として「ワークショップ〈カントの永遠平和論と現代〉」を、下記の通り、開催することとなりました。カントの平和の哲学と聞いてまず思い起こされるのは『永遠平和のために』でしょう。本ワークショップでは、もちろん『永遠平和のために』も話題としますが、それに限定せず、カント哲学の視座から、広い意味で平和に関わる事柄を取り上げます。哲学の研究者のみならず、平和の哲学に関心のあるすべての方々の参加を歓迎します。

  記

日時:2024年9月21日(土)10:00~17:00

会場:オンライン

プログラム:

10:00~10:10 開会挨拶(寺田俊郎)

10:10~11:00 「カントとヒロシマ」はどのようにして可能か(西田雅弘)

11:10~12:00 非理想理論としての国際法の構想――「予備条項」の役割をめぐって(金慧)

12:00~13:00 昼食休憩

13:00~13:50 カントの永遠平和論——政治と宗教の観点から(菅沢龍文)

14:00~14:50 〈法〉中心の自由論――「世界市民的意図における普遍史の構想」から『永遠平和論』への思想展開に基づくカント法・政治哲学の自由主義的解釈の批判 (桐原隆弘)

15:00~15:50 なぜ貧困は解決されなければならないのか――カントとヘーゲルにおける貧困の問題(山蔦真之)

16:00~16:50 カント『判断力批判』における主観的に判断する権利——―「監視資本主義」と「〈好き〉の哲学」(古川裕朗)

16:50~17:00 閉会挨拶(寺田俊郎)

参加申込:参加をご希望の方は下記の問合せ先までお申し込みください。折り返しオンライン会場の接続情報をお知らせします。

問合せ:寺田俊郎(カント協会会員、上智大学文学部教員)

電子メール:kantjapan2024@gmail.com

「講演会〈グローバル時代に臨むカント政治哲学〉」のご案内(終了しました)

日本カント協会委員会では、イマヌエル・カントの生誕300年記念行事の一環として、平和の哲学を主題とする「研究フォーラム〈カントと21世紀の平和論〉」を開催する予定です(11月10日、東北大学)。それに先立ち、関連する公開行事として「講演会〈グローバル時代に臨むカント政治哲学〉」を、上智大学文学部哲学科、ドイツ研究振興協会の共催を得て、下記の通り、開催することとなりました。カントの平和の哲学と聞いてまず思い起こされるのは『永遠平和のために』でしょう。その『永遠平和のために』を切り口として、カント政治哲学の現代的意義を考えます。哲学の研究者のみならず、平和の哲学に関心のあるすべての方々の参加を歓迎します。

日時:2024年10月26日(土)15:00~17:00

会場:上智大学四谷キャンパス 紀尾井坂ビル5階 504教室

講演:"Der Friedenszustand unter Menschen ist kein Naturzustand. Er muss also gestiftet werden”: Kants Politische Philosophie angesichts der globalen Konflikte der Gegenwart

(「人間の間の平和状態は自然状態ではない。それゆえそれは創設されなければならない」―現代のグローバルな紛争に臨むカント政治哲学」)

講師:Prof. Dr. Dr. Mathias Lutz-Bachmann (Goethe-Universität Frankfurt)

(マティアス・ルッツ=バッハマン教授(フランクフルト・ゲーテ大学)

主催:日本カント協会

共催:上智大学文学部哲学科・大学院文学研究科哲学専攻、ドイツ研究振興協会(DFG)

会費:無料

*講演はドイツ語で行われ、日本語の通訳がつきます。質疑はドイツ語、英語、日本語で行われます。

*講演後、講師のルッツ=バッハマン教授を囲んで懇親会が開催されます(17:30~19:00、会費無料)。講演会に参加された方はどなたも自由にご参加いただけます。

参加申込:参加をご希望の方は下記の問合せ先までお申し込みください(先着80名)。

問合せ:寺田俊郎(カント協会委員、上智大学文学部教員)

電子メール:kantjapan2024@gmail.com


poster20241026lecture.pdf