カント生誕300年
2024 年度カント生誕 300 年記念大会(終了しました)
2024 年度大会の2日目に、研究フォーラム「カントと 21 世紀の平和論」を開催します。
大会日程:2024年11月 9・10日(土・日)
場所:東北大学
研究フォーラムプログラム:個人研究発表、基調講演、シンポジウム
研究フォーラム「カントと 21 世紀の平和論」趣意書
2018 年 11 月、日本カント協会に、篤志家(宮前カヅ様)から遺産の一部のご寄付がありました。世界平和の研究に役立ててもらいたいというご遺志によるものでした。日本カント協会委員会では、この高邁なご遺志に沿ってご寄付を役立てる方途を検討し、その一つとして、世界平和の哲学を主題とする研究フォーラム「カントと 21 世紀の平和論」を、イマヌエル・カントの生誕 300 年記念行事の一環として、実施することを決定しました。
カントの平和の哲学と聞いてまず思い起こされるのは『永遠平和のために』でしょう。当研究集会では、もちろん、この作品を中心とするカントの平和論そのものも研究の対象としますが、それに限定せず、カント哲学の視座から、広い意味で世界平和に関わる事柄(人権、人の尊厳、民主主義、差別、植民地主義、グローバル化、地球環境など)をも取り上げます。また、哲学のみならず平和研究に関わる他の学術分野の研究者、研究者に限らず世界平和に関わる仕事に携わる人々にも、参加を要請する予定です。研究集会で発表された研究成果は、一冊の書物にまとめて公刊し、広く世間に伝える予定です。
ご寄付の活かし方を検討している間にも、ロシアによるウクライナへの侵攻をはじめとして、世界平和を揺るがす出来事が立て続けに起こっています。世界平和を実現するためには、まず国際社会と市民社会が具体的な行動を起こさなければならないことは、言うまでもありません。その行動を動機づけ推進するために、世界平和に関する基礎的な学術研究は貢献しうるし、貢献すべきです。ご遺志もそれに期待するものと受け止められます。
なお、ご遺志に報いる事業はこの研究集会とその成果出版に留まるものではありません。それと前後して、世界平和に関する学びの場を提供する計画があることを申し添えます。
研究フォーラム「カントと 21 世紀の平和論」発表・論文公募要領(応募期間は終了しました)
日本カント協会では 2024 年度のカント生誕 300 年記念大会の二日目として、研究フォーラム「カントと 21 世紀の永遠平和論」を開催します。この研究集会は一般研究発表とシンポジウムで構成されますが、その成果をできるだけ広く記念論文集としてまとめ、公刊する予定です。その一般研究発表を以下の要領で公募します。なお、研究集会の趣旨については「『カントと 21 世紀の平和論』趣意書」をご覧ください。
応募資格:2023 年度の年会費を納入済みの日本カント協会会員。共著論文の場合は全員が資格を満たすこと。一人一件のみの応募とし、一人から複数の応募があった場合はいずれも受理しない。未発表のものに限る。
主題:カント『永遠平和のために』を中心とする平和の哲学、広い意味で世界平和に関わる事柄(人権、人の尊厳、民主主義、差別、植民地主義、グローバル化、地球環境など)に関するカント哲学の視座からなされる哲学的考察。
研究発表と論文提出の連動:研究集会で口頭発表された論文のみが記念論文集掲載の対象となる。
応募希望者は 2023 年 3 月 31 日までに、執筆の意志があることを、論文のテーマと共に日本カント協会事務局に知らせること。意思表示の期間はすでに終了しています。
使用言語:原則として日本語。日本語で学術論文を書くことが困難な会員に限り、英語または独語での発表、執筆を認める。 この場合、記念論文集には日本語に翻訳したものが掲載される。なお、翻訳に関する作業は日本カント協会が行う。
研究発表:発表時間は質疑応答を含め 50 分(発表 35~40 分・質疑 10~15 分)とし、10名程度を募集する。
応募希望者は、以下の要領で執筆した論文の完成原稿を、日本カント協会事務局宛に電子メールに添付ファイルで送付のこと(受領通知をもって受領が成立)。電子メールの件名を「2024 年研究集会発表(氏名〇〇)」とすること。2024 年 3 月 31 日必着とする。4月1日までに受領の連絡がなかった場合、4月3日までに事務局まで連絡すること。研究論文:以下の執筆要領に従って執筆し、投稿のこと。
(1)投稿論文の長さ
字数(日本語論文):16,000 字以内(題目・注・参考文献表等すべてを含める)。
語数(英独語論文):6,000 words 以内(題目・注・参考文献表等すべてを含める)。
日本語論文の場合はWORD の機能「文字カウント」を用いて「文字数(スペースを含める)」の表示によって字数を数える。英独語論文の場合は同機能を用いて「単語数」の表示によって語数を数える。
(2)様式:論文は原則として WORD 形式の書式による電子原稿とし、日本カント協会事務局宛の電子メールに添付ファイルで送付のこと。
論文にはすべて日本語(800 字以内)および欧文(300 語程度)の概要を、本文と別のファイルとして添付する。
書式は、A4 版・横書きとし、注は脚注とする。
題目・本文・注のフォントはすべて同じもの(日本語論文と概要の場合は原則として明朝体 11 ポイント、傍点・ルビ・太字可)とし、欧字(太字・ゲシュペルト・イタリック可)は半角とする。
研究倫理:投稿に当たっては日本カント協会の「著作権規程」「研究発表に係る倫理規程」「倫理規程」「多重投稿に 関する日本カント協会の見解」を確認のこと。
採用された応募者には研究集会の事前・事後の研究会やワークショップへの参加が要請されることがある。要請に応えなくても採用を取り消されることはないが、事情の許す限り参加してもらいたい。
その他:採用された応募者が大学院在学中または非常勤職にある場合、研究集会およびその前後に行われる研究会やワークショップに参加するための交通費や宿泊費の一部が支給されることがある。該当する場合、日本カント協会事務局に申し出られたい。該当者には追って詳細を連絡する。
Virtual Kant Congress with a Cosmopolitan Purpose(VKC)への参加について
この度、チグネル教授(プリンストン大学)らが中心となって企画したVKC(オンライン・カントコングレス)に日本カント協会も参加することになりました。この企画は、カント生誕300年の2024年の3月から12月にかけて、連続して世界各国のカント協会・カント研究会がオンラインで研究発表会を開催するというものです。ここに連絡します報知に記されたURLを介して、必要な手続きをすることで、この企画を視聴できます。詳細は、VKCのHPをご覧ください。
日本カント協会の担当回は以下のとおりです。
Nov. 27 Japanese Kant Society: Kantian Philosophy Studies by Young Japanese Scholars
Airi Nakano (Waseda University) Kant’s Radical Evil and the Idea of Ethical Commonwealth
Ryosuke Igarashi (Kyoto University) How concepts are expanded: The problem of "definition" in Kant's theory of concept formation
Host: Toshiro Terada (Sophia University)
11月27日18時(日本時間)発表者:中野愛理会員、五十嵐涼介会員
「ワークショップ〈カントの永遠平和論と現代〉」のご案内(終了しました)
日本カント協会委員会では、イマヌエル・カントの生誕300年記念行事の一環として、平和の哲学を主題とする「研究フォーラム〈カントと21世紀の平和論〉」を開催する予定です(11月10日、東北大学)。それに先立ち、関連する公開行事として「ワークショップ〈カントの永遠平和論と現代〉」を、下記の通り、開催することとなりました。カントの平和の哲学と聞いてまず思い起こされるのは『永遠平和のために』でしょう。本ワークショップでは、もちろん『永遠平和のために』も話題としますが、それに限定せず、カント哲学の視座から、広い意味で平和に関わる事柄を取り上げます。哲学の研究者のみならず、平和の哲学に関心のあるすべての方々の参加を歓迎します。
記
日時:2024年9月21日(土)10:00~17:00
会場:オンライン
プログラム:
10:00~10:10 開会挨拶(寺田俊郎)
10:10~11:00 「カントとヒロシマ」はどのようにして可能か(西田雅弘)
11:10~12:00 非理想理論としての国際法の構想――「予備条項」の役割をめぐって(金慧)
12:00~13:00 昼食休憩
13:00~13:50 カントの永遠平和論——政治と宗教の観点から(菅沢龍文)
14:00~14:50 〈法〉中心の自由論――「世界市民的意図における普遍史の構想」から『永遠平和論』への思想展開に基づくカント法・政治哲学の自由主義的解釈の批判 (桐原隆弘)
15:00~15:50 なぜ貧困は解決されなければならないのか――カントとヘーゲルにおける貧困の問題(山蔦真之)
16:00~16:50 カント『判断力批判』における主観的に判断する権利——―「監視資本主義」と「〈好き〉の哲学」(古川裕朗)
16:50~17:00 閉会挨拶(寺田俊郎)
参加申込:参加をご希望の方は下記の問合せ先までお申し込みください。折り返しオンライン会場の接続情報をお知らせします。
問合せ:寺田俊郎(カント協会会員、上智大学文学部教員)
電子メール:kantjapan2024@gmail.com
「講演会〈グローバル時代に臨むカント政治哲学〉」のご案内(終了しました)
日本カント協会委員会では、イマヌエル・カントの生誕300年記念行事の一環として、平和の哲学を主題とする「研究フォーラム〈カントと21世紀の平和論〉」を開催する予定です(11月10日、東北大学)。それに先立ち、関連する公開行事として「講演会〈グローバル時代に臨むカント政治哲学〉」を、上智大学文学部哲学科、ドイツ研究振興協会の共催を得て、下記の通り、開催することとなりました。カントの平和の哲学と聞いてまず思い起こされるのは『永遠平和のために』でしょう。その『永遠平和のために』を切り口として、カント政治哲学の現代的意義を考えます。哲学の研究者のみならず、平和の哲学に関心のあるすべての方々の参加を歓迎します。
記
日時:2024年10月26日(土)15:00~17:00
会場:上智大学四谷キャンパス 紀尾井坂ビル5階 504教室
講演:"Der Friedenszustand unter Menschen ist kein Naturzustand. Er muss also gestiftet werden”: Kants Politische Philosophie angesichts der globalen Konflikte der Gegenwart
(「人間の間の平和状態は自然状態ではない。それゆえそれは創設されなければならない」―現代のグローバルな紛争に臨むカント政治哲学」)
講師:Prof. Dr. Dr. Mathias Lutz-Bachmann (Goethe-Universität Frankfurt)
(マティアス・ルッツ=バッハマン教授(フランクフルト・ゲーテ大学)
主催:日本カント協会
共催:上智大学文学部哲学科・大学院文学研究科哲学専攻、ドイツ研究振興協会(DFG)
会費:無料
*講演はドイツ語で行われ、日本語の通訳がつきます。質疑はドイツ語、英語、日本語で行われます。
*講演後、講師のルッツ=バッハマン教授を囲んで懇親会が開催されます(17:30~19:00、会費無料)。講演会に参加された方はどなたも自由にご参加いただけます。
参加申込:参加をご希望の方は下記の問合せ先までお申し込みください(先着80名)。
問合せ:寺田俊郎(カント協会委員、上智大学文学部教員)
電子メール:kantjapan2024@gmail.com